※記事書いてるうちにかなり話脱線したりしてるので参考にならなかったらごめんなすって。あと相変わらず結構重いこと書いてあったりするのでご了承くだすって。
ツイッター上で色々な方(主に一次でも二次でも創作活動をされている方)が絶賛していたので、私も創作者のはしくれとして気になったので本屋さんで購入しました。読みました。
【よすがシナリオパレェド】原作 三田誠・漫画 川﨑宙
あらすじ
桜橋由字は「引き運」がとてもいい「物語アレルギー」を持つ高校二年生。新しいバイト先「喫茶店シェヘラザード」は、そんなアレルギーを持つ由字にとってまさに魔窟と呼ぶべき秘密があった。表向き喫茶店のそのお店は実は「シナリオライター」事務所で――。
感想
まず、ツイッター上でやたらめったら絶賛されていたので、逆にアマノジャクな私は「大げさでは…」と正直、ナメてかかっていた。
読み始めた。
引き込まれた。
20分で読破してしまうほどに一気読みした。
恐れ入りました。
創作活動をされている方の胸に突き刺さる名言が出るわ出るわ……
「正しい作品ってどんなもの?」
人によってバッサリ意見が分かれるであろう、この問い。
物語内でも千差万別の意見が出ていたが、さてでは創作者でもある私にとっては「正しい作品」とはどんなものだろう?
そう思ったら、するっと答えは出ていた。
「面白い作品は売れているもの、正しい作品は部数に関わらず読む人の心に印象として刻まれるもの」
幼い頃に読んだ絵本などでも、それは同じ。
一度しか読んだことがないのに、なぜか強烈に覚えているシーンやセリフがある。
その爪痕を一つの作品にいくつも残すものが、ある意味「正しい作品」かもしれない。
というか、正しさは本当に人それぞれだと思うのであくまで私のいち意見。
(ていうか「正しい」ってなんやねん、と書きながら疑問が渦巻いている今…正しいってなんやねん?)
また、この作品では由字があるシナリオライターに対して助言をし、その結果、そのシナリオライターから10万円というアイデア料を受け取るシーンがある。
その際のシナリオライターの言葉が、思いっきり私の胸に突き刺さった。
「「俺」が「俺の価値観」につけた「俺自身」の根付けだ。てめぇが勝手に「俺」の価値を下げるんじゃねえ!」
スゲー潔い男気溢れるシーンだ、と思った。
こんなこと言われたら創作者冥利に尽きると思う。
アイデア料10万円、確かに何も知らない人から見たらとても割に合わない金額(過大評価としての意味で)だと思うかもしれない。
でも、そのアイデアはライターからしたら目から鱗が出るほどに素晴らしい言葉だった、だからライター自身が感銘を受けてその言葉(アイデア)に対して見合う価値(値段)を由字へと渡した。
由字のアイデアを良いと思ったから、それに対する報酬。
こんなこと、多分現実ではありえないかもしれない。
口頭だけのアイデアなど、「いいねその案貰った!」で終わってしまいそうなものだもの。
こういう人からの助言で「アイデア料」をくれる、なんていうライターさんが現実に居るならば、ぜひ会ってみたいものだ。
これはシナリオライターの世界だけではなくて、あらゆる職業や職種でもぜひ広がっていってほしい感性だと思う。
たかがアイデア、されどアイデア。
どんなに知恵を振り絞っても出てこなかった「最適解の一つ」を誰かに教えてもらったのなら、それは報酬を出してしかるべき行為だと思う。
世の中全て金で解決、とは言わないけれど、行き詰っていたところに助言をしてもらってそれで状況を打破できるのならば、食事を奢ったり缶ジュースの一つくらいは対価として差し出す。
無論、それが善意であれなんであれ、人は助けてもらったらやっぱりお礼の一つくらいして然るべきだと思うし。
SNSでもなんでも、何かアイデアをもらってそれを採用するならば無言で使用するのではなくて個別にDMを送ってお礼を言うなりしたいものだ。
かくいう私も、以前ゲームの攻略記事を書いたときに「それはこういう条件で出来ますよ」と親切にも教えてくれた読者の方がいた。
本当に困っていたことだったので、その方へ対してはコメント欄の返信でもお礼をいい、また別の記事でも引用させてもらって重ねてお礼の言葉を記した。
それをご本人に見ていただけたかは定かではないが、親切にしてもらったらお礼をしたくなるのが人間ではないだろうか。
特にそれが、仕事上でのことだったならなおさら。
この漫画のように、報奨金をお支払いするべきなのでは?とさえ思った。
なんかめっちゃ話脱線しているけれど、いつものことなので気にしないぞぅ。
さらに続けて、名言を紹介したい。
「――だからなんだ、天才しか創作しちゃいけないわけじゃない」
これも件のシナリオライターの発言。
つまらない物語はこの世にいらないのか?
面白い物語だけがあればいいと?
それは、NOだと私は言いたい。
というか、面白いの基準もつまらないの基準も全部、その人の好みで決まるものだ。
それは親子であっても違ってくるものだ。
だから、例え自分が面白いと思ったものであっても、他人には「つまらない」ものに見えることもあるだろうし、
世間では絶賛されている作品でも、自分には全然面白く感じないとかチープだとか思ってしまうこともある。
そのあたりの感性は誰にも否定できないし、するべきではない。
ただまぁ、
大衆向けの物語って、やっぱりある程度パターンとかは決まっているわけで。
例えばアメリカでヒットするヒーロー映画には、必ずといっていいほどヒロインとの恋愛シーンがある。
それはアメリカ人が「恋愛要素のないヒーローものは愛や正義が測れないから」という理由があるそうだ(※これはちょっと確証ないのであまり信じないでネ)
また、音楽でもそう。
日本でヒットするポップスなどは、とあるコードで全部表現できるという。
では、その法則にのっとっていない作品は、果たして民衆受けしないのか?
その答えこそ、NOだと思う。
恋愛一切ない異形の怪物が人間を襲う映画だってヒットするし、
とあるコードに当てはまらない曲だってヒットする。
物語もそうだ。
設定だけ見ると正直面白そうじゃないのに、なぜだか引き込まれる脚本とかはいっぱいあるもの。
漫画も小説も、あらすじだけでは正直面白そうじゃないのに実際読んでみたら夢中になってしまうことだってある。
それこそ、有名ではない作品でもそういった現象はいくらでも起きうるもの。
「天才じゃない人が作った作品」にだって、味がある。
天才でなくても、面白い作品はいくらでも生み出せる。
特にこのネット時代では、そういった創作者の方の作品を手軽に楽しめる。
本当に、本当に、いい時代だとさえ思う。
第1巻からめちゃくちゃ濃い展開ばかりで、そしてどのシーンも私の記憶に残っていて、これ次巻以降どんな展開になるかワクワクだし、どんな展開になっても面白いだろうなあと素直に思える作品だと思う。
創作界隈の人でなくても、ぜひ一度は読んでもらいたい。
私みたいに色々思うところが生まれるそういう物語だから。
なんかもう漫画のレビューからかなり逸脱した記事になってしまったけれど、
創作者の方、この漫画を読むと、こんな風に途方もない思考が取りとめもなく脳内に駆け巡るから、ぜひ読んでほしい。それだけがいいたかった。
私は文系の人間ではあるけれど、そんなに考察とか得意ではないし、
そもそも人が作った物語の真意とか、国語の教科書でもそうだけれど作った本人しか知り得ないホントの意味とか、そういうの察するのがめちゃくちゃ苦手なのでもしかしたらこれ原作者さんとかに見られていたら「なんかちょっと違う解釈されてる…」ってガッカリなどされていたらとても悲しいしこちらも申し訳なくなるけれど……
私は、堂々と「こういうことを思いました」と感想を書くのが好きなので、どうかご容赦ください。
何度も何度も過去に言っておりますが、
創作する人間にとって、「読みました!」ということが分かる「感想」(たとえそれが称賛でも批判でも)は創作活動の原動力になるものだと私自身が確信しているので、今後も漫画などを読んだら(たとえ話が脱線しても)感想は極力書くようにしていきますぞ。
さて。
次はロードエルメロイⅡ世の事件簿(漫画)を読もう。みんなも読もう('ω')
↓本屋さんで買った宝モン(*´ω`*)
(僭越ながら、最近三田先生のファンになったので今後も関連の本は買わせてもらおうと思っている)(以前も記事にしましたが長い長いチュートリアル本当にお疲れ様でした…)(ウン万円課金の末に孔明を引き当てるという風情もへったくれもない手段に出た私にはない雅ある召喚を目の当たりにしたときの衝撃)(選ばれし人とはまさに先生のような方のことを言うのだろうなぁ…('ω'))
あと、個人的にとても励みになった三田先生のツイートを載せさせてもらってこの記事しめます。
当たり前ですが、誰だってとても気軽に創作して良いのです。才能があろうがなかろうが、苦しかろうが楽しかろうが、ただ心のおもむくままにつくりあげて良いのです。そんなあなたに、届く一冊でありますように。https://t.co/b6AgYaMKhm
— 三田誠/十月九日、よすがシナリオパレェド一巻発売 (@makoto_sanda) October 11, 2018
三田先生のツイッター公式アカウント
川﨑宙先生のツイッター公式アカウント
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